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黄色い爆弾

『檸檬』は、棚に並んだ美術書の色彩に息苦しくなった主人公が、涼しげな一果の檸檬で書店を爆破する空想にふける超センシティブな掌編小説だ。ところが著者の梶井基次郎は、繊細な作風からは想像もつかない超ワイルドな顔をしている。「檸檬」というより「獰猛」というべき姿だから、初めて写真を見た人は必ずガッカリするものだ。
ただ、超カワイイ色鉛筆画が並んだギャラリーに入ったとたん、超むさ苦しいおっさんイラストレーターが登場してガッカリすることだって、世間にはよくある話だ。
作品と作者はよく似た親子同士ではなく、せいぜい遠縁の親戚みたいなものだ。作者本人にはあまり期待しないほうが、落胆せずにすむかもしれない。
2008.06.15
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