子供の頃、ウミネコは「海にいる猫」だと教えられた。でも実際のウミネコは、声だけは猫っぽいが、姿はただの白い海鳥だ。その名から、なにか超絶的にカワイイ生き物を思い描いていた僕は、実体を知ってひどくガッカリしたものだ。
名は体を表すというが、世の中には、名ばかり立派で実体の伴わないものも多い。子供の頃は、大人になれば、そんな勘違いは減るだろうと思っていたが、じつは大人になればなるほど、名ばかり立派で実体の伴わないものに出くわすことが増えるらしい。
ウミネコの姿にガッカリした幼い日から今日まで、もう何十年も、僕はひたすらガッカリし続けている。