秋が深まると樹々の葉が色づく。赤くなるのを紅葉と呼び、黄色くなるのを黄葉と呼んでいる。葉の中にある緑色のクロロフィルが分解され、赤色のアントシアニンが加わるタイプは赤い葉になり、クロロフィルの陰に隠れていたカロテノイドの黄色が目立つようになるタイプは黄色い葉になるんだそうだ。
とりどりの色に染まる樹々は人にいろいろなことを思わせる。遠い思い出にふける人もいれば、故郷に心を馳せる人もいれば、人生の意義を深く顧みる人もいる。僕はせいぜい葉っぱに入った化学物質のことくらいしか考えないが、それはさすがにちょっと味気なさすぎるかもしれない。