夜道を歩くと、やたら鳥がたかっている街路樹を見かけることがある。ねぐらにするつもりか、何十羽も集まっていて騒がしい。大勢でかたまっていれば、弱い鳥たちも少しは安心して眠れるのだろう。
そういう樹を見ると、きまって『雀』という古い唱歌を思い出す。日暮れの寂しい道を竹藪へ帰るスズメの子を見かけて哀れむと「いえ、竹藪には父母が待つ楽しい家があるのです。さよなら」と答えて、あっさり行ってしまう……という歌詞だ。
たしかにこんな賑やかな樹に帰るんだったら、スズメの子も寂しくはないだろう。ただ、家族がやかましく構いすぎて、かえってグレるかもしれないが。