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クリスマス・ソング

 幼稚園ではよく聖書を読まされた。でも本物の聖書は難しすぎたから、たくさん絵のついた聖書絵本ばかり眺めていた。僕の本棚には、そのとき貰った黒表紙の聖書が今もまだ並んでいる。

 不信心な僕は、ふだんは神のことも仏のことも考えない。クリスマスにはさすがにちょっと反省して、O・ヘンリの『賢者の贈り物』や、ブライアン・ワイルドスミスの『聖書物語』の絵本を読んだりする。でも本物の聖書をひらくことは、やはりめったにない。
 子供の頃は、大人になれば誰でも正しい信仰がもてるんだろうとぼんやり考えていたが、いくら大人になったって、よっぽど心を入れ替えないと、まともな信仰なんてなかなか手に入らないものらしい。

2006.12.30

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