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高橋克也イラストレーションファイル
[ENG]
駅前の商店街に煌々と裸電球をともす八百屋がある。夜になっても眩しいほど明るく、仕事帰りのサラリーマンやOLらしき人たちがよく立ち寄っている。 店先に並ぶ野菜や果物は、白熱灯のあたたかい光にぴかぴか輝いて、まるでお菓子のように華やかだ。 僕もときどきその店で買い物をする。でも家に帰って袋をあけると、店ではお菓子みたいにきれいだった食べ物が、零時過ぎのシンデレラの馬車みたいに、しょぼくれたタダの野菜に戻っている。しらじらした台所の蛍光灯が、白熱灯の魔法を解いてしまうからなのかもしれない。
2007.11.28