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あじさい通りの朝

 あじさいの色は千変万化する。土壌のpHや成分が花の色に影響するのだそうだ。環境を反映して鮮やかに咲くあじさいは、土にひそむ見えない色を吸い上げているようにも思える。

 かつて日本の油絵描きは、ヨーロッパに移り住むことを好んだ。本場で最新の技法を学び、経歴にハクをつける意味もあったろうが、油絵に合う色鮮やかな風景を求めて旅立った画家も多い。
 彼らはまるであじさいのように、自分の絵がヨーロッパの色を吸い上げ、花開くのを夢見ていたのかもしれない。

2008.06.08

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